革製品OEMとは、革製品の製造過程をOEMメーカーに委託することです。工場を持っていない企業でも、自社ブランドの革製品を製作することができます。今回は、革製品OEMの特徴や、自社に合ったOEMメーカーの選び方などを解説します。
目次
1. 革製品OEMとは
革製品OEMとは、革製品の製造過程を専門の企業に委託することです。 革製品を製造・販売するためには、適切な技術と設備が必要です。OEMメーカーに依頼することで、簡単に自社ブランドの革製品を作ることができるのが特徴です。
1-1.革製品OEMと革製品ODMの違いOEMと混同しやすいのが、ODMです。ODMは「Original Design Manufacturing」の略であり、商品開発から製造までを一貫して依頼し、委託側のブランドの商品を作ることを指します。革製品ODMでは、革製品の企画開発部分からODMと協業して進めます。 OEMメーカーが担当するのは基本的に製造工程のみです。そのため、OEMに比べると、ODMのほうが委託できる範囲が広いという違いがあります。ただし、最近では設計部分から関わるOEMも存在しており、両者の違いは曖昧になりつつあります。
1-2.革製品OEMとPB革製品の違いOEMとよく似た概念がPB(プライベートブランド)です。PBは従来、商品の企画や生産を行わない小売店や卸売業者などが企画販売する独自ブランドの商品です。OEMは、PBを作るために用いられる手法の1つとも言えます。
2.革製品OEM工場の選び方
革製品OEMでは、主要な製品としては財布やバッグ、革小物などがあります。また、革製品OEMは国内工房と海外工場の両方が存在し、それぞれに特有の特徴があります。特にアジアでは、中国、バングラデシュ、タイが人気の製造国となっています。それぞれの国の特徴を詳しく紹介します。
2-1.日本の革製品OEMの特徴①高品質:日本の工房は高い技術力を持ち、耐久性に優れた商品や丁寧な作業が得意です。
②小ロット生産:日本国内の工房は小ロット生産に対応しやすく、小ロットからの注文が可能です。
③迅速な対応:国内での製造のため、コミュニケーションを円滑に進めることができます。
④高コスト:高品質な分、製造コストも高くなりがちです。作り手も年々減ってきています。
こんな方におすすめ! 高品質を求めるなら日本:品質にこだわりたい場合や、小ロットを希望する場合は日本の工房が適しています。
2-2.中国の革製品OEMの特徴
①大規模生産:大規模な生産能力を持ち、大量生産が得意です。
②低コスト:工賃が比較的安いため、製造コストを抑えられます。
③多様な技術力:広範な技術を持つ工場が多く、幅広い製品の製造に対応できます。また素材も自国で生産できるため オリジナリティの高い商品を作ることができます。
④品質のばらつき:工場によって品質にばらつきがあり、信頼できるパートナーを選ぶことが重要です。
こんな方におすすめ!
大量生産なら中国:大量生産やコスト重視の場合は、中国の工場が最適です。
①関税0円:日本への輸出時に関税がかからないため、コストを大幅に削減できます。 ②低コスト:工賃が中国に比べ低いため、製造コストを抑えられます。 ③豊富な革資源:バングラデシュは自国で革の生産が可能なため、原材料の調達コストが抑えられます。 ④品質:ヨーロッパの技術者も技術指導を行うなど品質管理の向上が進んでいます。 こんな方におすすめ!
コスト削減ならバングラデシュ:関税0円やよりコストを下げた製品を製作したい場合は、バングラデシュを選びましょう。
●革製品OEMバングラデシュが注目されている理由とメリット
①中小規模生産:中小規模の工場が多く、柔軟な生産対応が可能です。 ②職人技術:伝統的な職人技術が息づいており、手工芸的な製品の製造が得意です。 ③コストパフォーマンス:比較的低コストで品質の良い製品を提供しています。 ④輸送の利便性:地理的な位置から、輸送コストや時間を抑えやすい点が強みです。 こんな方におすすめ!
柔軟性と職人技術ならタイ:中小規模生産や手工芸的な製品を求める場合は、タイの工場が適しています。
革製品OEMを検討するにあたり、国内か海外か悩みますよね。依頼前に複数のOEMメーカーに相談し、比較検討しましょう。以下では、自社に合った革製品OEMメーカーを選ぶための4つのポイントを解説します。 ①作りたい商品がOEM会社で生産できるか(工場によって小物やバッグの商材が得意など分かれます) ②技術や実績の確認 ③品質管理やトラブル対応は十分か ④環境に配慮した製造を行っているか 自社が作りたい商品と、OEMメーカーの得意分野が一致しているかは重要なポイントです。革製品OEMメーカーには、それぞれ得意分野があります。一口に革製品と言っても、財布やバッグ、ベルト、革小物など、その種類はさまざまです。 また、革以外の素材を持っている工場もあるため将来の開発商品も考えると良いでしょう。 OEMメーカーが持つ技術や実績も選ぶのポイントの1つです。品質の高い革製品を製造するためには、自社が求める技術や実績を有したOEMメーカーを選定することが欠かせません。 製造では、トラブルが付き物ですが高品質で安定した製造を実現するためには、品質管理体制やトラブル発生時の対応が充実しているOEMを選びましょう。 SDGsに関する取り組みが重視されてきています。特に海外の工場を選ぶ場合は、価格以外の環境や素材の確認をしましょう。革製品OEMでも、リサイクルレザーの使用や製造過程での環境負荷を減らす取り組みが求められています。環境に配慮した製造を行えるOEMに依頼することで、環境問題の解決にも貢献できます。 革製品OEMでは、成功事例と失敗事例を知ることで工場選びの基準にすることができます。 革製品OEMの具体的な事例を紹介します。 ある企業は、バングラデシュの革製品OEM会社に製造を依頼しました。バングラデシュは関税が0%であり、コストを大幅に削減できるため、低コストでありながら高品質な革財布を製造することができました。この企業は、バングラデシュで自国のレザーを使用することで、環境に配慮した製造プロセスを選びました。 中国のOEMメーカーに依頼した企業が、コミュニケーション不足によるトラブル合いました。生産過程での情報共有が不十分であり、最終製品が仕様と異なるものとなりました。このため、納期の遅延や追加費用が発生し、全体のスケジュールに影響を及ぼしました。 製造においては、品質やコミュニケーションを含むさまざまな問題が発生することがあります。これらの問題を事前に回避するためには、革製品OEM会社とコミュニケーションをしっかりと行うことが重要です。 革製品OEMは、価格や初期費用の把握が成功の鍵です。材料費、工賃、輸送費などがコストに影響を与えます。特に小ロット生産では、サンプル作成やデザイン、金型作成の初期費用が重要です。OEM生産を検討する際、小ロット生産はコストを抑えつつオリジナル製品を市場に導入するための効果的な手段です。この記事では、革製品OEMにおける価格と初期費用をお伝えしました。 革製品OEMのエシカルファクトリーはバングラデシュに自社工場を構え、最小ロット50個からの柔軟な生産に対応しています。関税の免除や日本語対応のサポートなど革製品OEMで必要なサービスを整えています。 公式LINEでの相談も受付中!!
2-3.バングラデシュの革製品OEMの特徴
●バングラデッシュの革工場ってどうなの?生産担当者が答えます!
2-4.タイの革製品OEM市場の特徴
3.自社に合った革製品OEMの選び方
4.革製品OEMの成功事例と失敗事例
5.まとめ
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